理念
迅速であること
法律事務所の門戸を叩くとき、個人であれ、法人であれ、多くのクライアントは緊急な対応を要しています。適切な時機に、適切な助言を受けられなかったがために、あるいは緊急の対応が為されなかったがために、クライアントの権利が侵害されることがあってはなりません。
また、高度情報化社会は、あらゆる企業活動の高速化・効率化を現実のものとし、その結果、ビジネスの場面に限らず、法人も個人もさまざまな局面で迅速な対応が求められています。
かかる高速化・効率化の流れは司法界にも例外なく及び、司法制度改革に伴う裁判の効率化は、国民にとって有益な司法サービスの提供を目指すものであります。
そのような時代であるからこそ、我々弁護士の業務においても、迅速であることは、クライアントに対し提供できる、最良のサービスのひとつであり、かつ、弁護士としてクライアントに示すことのできる誠実さの実現であると考えます。
書面の発送、電話、メール、面談、起案、所内合議、たとえ同じアクションであっても、可能な限り迅速に実行することにより、計り知れない効果をもたらす場合があります。
現在、当事務所の依頼件数は、年間1800件を超えますが、どの依頼事件も重要度に差異はなく、依頼者にとっては、いずれの事件も個々の人生あるいは企業経営にかかわる重要な事案であることを、各弁護士は肝に銘じ、業務にあたっています。
当事務所は、すべての依頼事件について、事件処理が停滞することのないよう、あるいは担当弁護士による判断の遅れがないよう、ITを活用した定期管理システムによってスケジュール管理を行い、相手方への督促、依頼者への報告・協議等、能動的な働き掛けによって、事案の早期解決を主体的に実現するよう目指しています。
「迅速に対応してもらえたので、助かった」-その言葉をクライアントからいただく度、我々の掲げるポリシーがクライアントの、そして時代のニーズにかなっていることを確信しています。
正確であること
すべての業務において、正確かつ高いクオリティを保持することは、公的使命を負い、依頼者の信用を担う法律家として、当然の責務であると考えます。
基本的人権を擁護し、社会正義の実現を図るという弁護士に課せられた使命を体現し、かつ、クライアントの揺るぎない信頼に応えるためには、常に業務の「正確性」が要求されます。正確な知識により常に正しく情勢を分析し、正確なリーガルアドバイスを提供していくことが、クライアントの権利の実現につながります。
もっとも、機械ではなく人間が携わる弁護士業務にあって、限られた時間と限られた手段の中では、いかに力を尽くしても、正確性の実現に困難が伴う場合があることも事実です。
しかしながら、そのような状況においても、自らの職責を全うし弁護士として課せられた使命を達成するためには、的確な状況判断のもと、こだわりと熱意をもって事案に取り組み、最善最良の行動を選択していくことが必要であります。
当事務所では、全弁護士が参加するカンファレンスを定期的に実施し、担当弁護士が独断や思い込みに陥ることのないよう、オープンな雰囲気のもと、自由闊達な意見交換を行っています。さらに、機動力が要求される事案や複雑性の高い事案については、複数の弁護士による協働体制を積極的に取り入れています。協働事案においては、複数の弁護士が、互いに精査し補完し合うことによって、より大きな成果を上げることが出来ます。
このように複数の弁護士によるダブルチェック、トリプルチェック体制を徹底することで、高いクオリティのリーガルサービスが保持されています。
丁寧であること
丁寧な説明と応対により、クライアントの適切な判断を仰ぐ-。当事務所では、適切な情報提供と丁寧な説明によってクライアントが正しい判断ができるよう、インフォームドコンセントを重視しています。
「丁寧であること」は、迅速・正確という理念に比較して、一見、外形的、表層的な理念のようにも見えますが、クライアントとの信頼関係の構築にあたり極めて重要であり、当事務所においては「迅速」「正確」と同様、大変重きを置くポリシーです。
依頼者の理解を十分に得られないまま弁護士ばかりがメインプレーヤーとなってしまわないよう、弁護士はあくまでクライアントの権利を実現するための受任者であり、リーガルパートナーであることを念頭に置き、謙虚に、そして誠実に、クライアントと接していくことを徹底しています。
近年における弁護士の増加傾向は、法曹そのものの在り方を変えつつあります。弁護士も、他のサービス業と同様、依頼者によって選ばれる時代となりました。
依頼者から選ばれる弁護士であるためには、迅速な対応による質の高い仕事を遂行していくだけではなく、依頼者のリーガルパートナーとして、丁寧な対応こそが求められていると考えます。